top of page

ホーム  |  旧平櫛田中邸_キュレーター_アーティスト

3/ 旧平櫛田中邸 
会期: 2 / 10(土) ~
2 / 24(土)
休館日: 2/15(木)、22(木)
開場時間:
12:00~18:00 (入館は17:30まで)
 

住所: 東京都台東区上野桜木2-20-3

田中邸.png

会場について

​日本の著名な彫刻家である平櫛田中。上野桜木の平櫛田中アトリエは、大正8年、横山大観、下村観山、木村武山ら日本美術院の画家たちの支援により建てられた。日中安定した自然光を得るため北向の天窓を備えた近代アトリエ建築の先駆けとなっている。大正11年には傍らに伝統的日本家屋を建て、家族とともに小平に転居する昭和45年まで生活した。その後、旧アトリエ・住宅は故郷の井原市に寄贈され、現在は通常非公開となっているが、井原市の協力の元、平櫛田中先生の顕彰と建物維持、新たな芸術文化の育成・発信を願って、地域やNPO、東京芸大等の有志により掃除・修繕と公開活動が折々おこなわれている。

公式HP: http://www.taireki.com/hirakushi/

『あしたふく風』

​思い返すと自分は展示場所や環境に合わせて、作品を展開することが多かった。それもそれで楽しいことだ。状況に目を凝らし、調べた情報、経験から頭で考えて最適な解答を示していく。場を一変させたり、あるいは同調してより研ぎ澄まされたものにしたり。それが作家としてのスタイルなのかもしれないが、ちょっと最近はしっくりこずに表現がわからなくなっている。自分は興味の移り変わりが早く色々手を出してしまうのだ。 最近は自分があまり向き合ってこなかったこと、自分自身の手で形を作っていくことに興味がある。原点回帰とでも言えばよいのかわからないけれど、人が人を作るってとても尊い気がしている。今回、作家個人の空間といえるアトリエという場所で、ただひたすら自分が作りたかった人体を制作し、成果物、その軌跡を、僕好みの人体を展示する。とても個人的な悩みの場として、何周もやりつくされたであろう人体彫刻について考えてみる。

 

同会場では彫刻祭とのコラボレーションとして、文芸作家集団「モノ・シャカ」が、テーマ「なぞる」による詩や物語、エッセイなどが掲載された文庫本の販売を行う。 以下テーマ案から引用 ― モノ・シャカ 市村明宏 ―

―――――― 制限がなければ、なぜ人は彫刻を触ろうとするのでしょうか。彫刻の実体は、はっきりと、重さをもって存在するからこそ、彫刻が表現するものを思い起こそうと、ついその輪郭を“なぞろう”としているのかもしれません。それはまるで、記憶の地図にある道筋を“なぞっている”とも言えるかもしれません。  彫刻は「触れる」でも「さする」でも「なでる」でもなく、「なぞる」もの。私はそのように捉え、今回のテーマに「なぞる」を据えました。きらめき彫刻祭において作品への接触は不可の場合が多いですが、鑑賞者の代わりに “なぞってみよう”と考えています。 ――――――

キュレーション・アーティスト|村岡 佑樹

コラボレーター|モノ・シャカ

村岡5098.jpeg

村岡佑樹 MURAOKA Yuki

1993年広島生まれ。2018年東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。消え去っていくものや想いなどについて考え、それらを知覚させ未来に痕跡を残す方法を模索している。近年の主な活動として、個展「CONNECT THE DOTS」慕何芸術(台湾高雄市、2023)、個展「La Pomme d’Eve」bertrand larcher le bretagne kagurazaka(東京、2022)、個展「The Apple of My Eye」スタジオDO-PA-MINE(東京 、2022)、 企画「Rebuilding」染の里おちあい・BaBaBa(東京、2022)などがある。

村岡 Connect the Dots.JPG

『Connect the Dots』

​ 2023年

モノ・シャカlogo2.jpg

モノ・シャカ Mono Shaka

本彫刻祭とのコラボレーター。『モノ・シャカ』は京都を中心に活動する作家集団、及び発行する季刊同人誌の名。「モノ・シャカ派」の中核。京都大学総合人間学部の同窓生により2018年に結成し、小説、詩、エッセイ、評論などを掲載。各号毎にテーマを設定(例:『鴨川』『旅』『死、不条理、もしくは笑い』『余所者』など)し、書き、京都市内では一部無料配布、他地域では販売の形式を採る。外部の寄稿者を厭わないのも特長で、現代美術とコラボレーションを行うなど、文章媒体の可能性と不可能性を探っている。主な参加美術展に『生きられた庭 Le Jardin Convivial』(2019)、『The Drowned World Anchor 沈んだ世界のアンカー』(2019)、『ストレンジャーによろしく』(2021)、『ATAMI ART GRANT』(2021)、『乳野の里芸術展 さよなら△またきて□』(2022)など

モノ・シャカ全巻物撮り.jpg

『モノ・シャカ』

bottom of page