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7/ haco - art brewing gallery -
期: 2/10(土) ~ 2/25(日)
休館日: 2/15(木)、22(木)
開場時間: 11:00~18:00 

住所: 東京都台東区谷中6-1-27

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会場について

大正時代から在った長屋を改装し、2021年の3月から始まったアートブリューイングギャラリー。ホワイトキューブにはない温かみを持ち、流れるように延びる白壁と、小作品が映える格子状の棚が特徴。国内外、ジャンル問わずに作品を発表している。運営の小能が藝大卒ということもあり、藝大生をはじめとして多くの美大生が展示をしている。人生初の展示をhacoでやる学生が多く、原石発掘のような感覚で鑑賞することもでき、プロの作家にはないチャレンジの面白さに触れることができる。根津駅から徒歩1分の場所に系列のカフェもあり、アートと生活の距離やアーティストと世界の距離を近づけるべく、様々なアート企画を連動して行なっている。

公式HP: https://www.haco-yanaka.com/about

『God bless you』

​本展示会は中田愛美里による個展である。中田愛美里はアイデンティティ「I am me.」と「I am I.」ということの差分について自身の経験を鑑賞者と秘密の共有をしながら問うている。 本展では彫刻家と彫刻、そしてそれらを取り巻く鑑賞者について焦点をあて、彫刻という物質を対峙したとき、何を見、何を信じているのかをテーマに扱う。

 

明治期において制定された「彫刻」という言葉、それ以降彫刻そのものを問う動きが盛んになる。しかしその「彫刻とは」という問いは中心議を決定させることよりも、問うことで彫刻に関わる人々の求心性をもたらす効果の方が絶大であった。信じている人々にはそれらを探求することそのものが制作行為になり、そしてまた制作自体の動機にもなり得た。手を変え品を変えさまざまなメディアにまで拡張し語られるほどにその中心議は宙ぶらりんの状態になっていく。その問いは彫刻という二文字を生きながらえさせる延命処置としての効果を発揮していた。

中田自身経験した箱庭療法について、彼女は療法で医師に見せることを前提とした箱庭自体、人に見せるために見繕われたものだと捉えている。それは開けても開けても箱しか現れないマトリオーシカのようなもので、箱の中に何かがあるということでアイデンティティの秘密、空っぽであるという不安を一時的にも隠してくれるためのものであるのかもしれない。それはアイデンティティという言葉にとっては隠し続けたい秘密であり、それを目の当たりにしてしまうことは残酷なことである。

だからこそ彼女の作品は見るものとの間に暗に秘密の共有をする。我々の中身についての

信じるものは救われるのか

キュレーション|齋藤 圭一郎

ーティスト|中田 愛美里

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齋藤圭一郎 SAITO Keiichiro

 

1994年東京都生まれ。東京藝術大学美術学部彫刻科卒業(2021)三菱地所賞受賞(2021)現在、東京藝術大学美術研究科彫刻専攻在籍。彫刻家と彫刻の関係性、つくるつくられることを捉え直す試みとしての企画などを行なっている。企画「Lullaby」元映画館(東京、2021)​

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中田愛美里 NAKADA Emiri

 

プロのバレリーナを目指し舞台上で役を演じる経験をもとに、セラミック、CG/映像を用いた作品を制作している。日常生活から感じられる演劇的な要素を、バレエや演劇の演目、童話などをベースとした物語に落とし込む。空洞なセラミックと人間たちを重ね合わせ、ひとの在り方を模索する。「lullaby」元映画館(東京、2021)「TOKYO MIDTOWN AWARD 2022」東京ミッドタウン(東京、2022)「CAF賞2022入選作品展」代官山ヒルサイドフォーラム(東京、2022)「Street Museum 2023」東京ミッドタウン(東京、2023)「Black room」銀座蔦屋書店(東京、2023)「White room」WHAT CAFE(東京、2023)「Art fair Beppu 2023」別府国際観光港(大分、2023)

Webサイト:https://www.emirinakada.com/

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『How to take a breather』

 2023年

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